現場ブログ

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樹齢300年の赤松30mm厚のフローリングです。原産地はロシアです。マイナス40度以上になる寒い所で育った赤松の年輪は1mmほどの間隔の年輪になっています。ロシアから新潟港に入ってくる木材を製材し、ドライナンバーという乾燥機で130℃で三日間乾燥させます。そうすると松の脂や水分を出していきます。
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機に含まれる水分を「含水率」といってパーセンテージで表されます。 例えば山で生えている杉は含水率150%近い水分を持っています。自分の体重よりも水分を多く含んでいるのが現状です。林業で山で生えている木を伐採して枝を払って半年ほど放置していくと含水率が50%~60%になります。それを郷に卸してきて工場で製材してドライナンバーに入れて乾燥させます。
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ドライナンバーで乾燥させて行くとき、含水率30%~20%になるときに木は大きく変形します。曲がり、変形、収縮、割れなどがおこります。それをもう一度機械を通して削って製品にします。本物自然素材ですから、死に節などもありますのでそれをドリルで穴をあけ直して、生き節を入れたり、パテ処理をしてペーパーをかけ自然塗料を塗布して完成です。一枚一枚丁寧に造って行きます。そんな本物の無垢材が38畳LDKの大空間に敷き詰めて行きますので気持ちの良い空間ができます。丁度森の中で生活しているような感覚です。ヒノキチオール、フィトンチット効果で癒しの空間になります。
写真は1800*W128*D30mmのフローリングを一枚一枚施工している所です。
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寝室は無垢材D30mmの桐フローリングです。桐は世界一の原産国中国から輸入しています。桐は抗菌効果、殺菌効果、調湿効果のある素材です。寝室には最も適している素材といえます。虫を寄せ付けないタンニンという成分を含んでおり、湿気などが多いと薄黒くなります。これは汚れではなく桐の持っている成分は反応するからです。 25mくらいのプールに温水40℃くらいのお湯の中に2回ほどあく抜きをするのが収納部分に使用します。虫を寄せ付けないタンニンという成分を少し残しておいて害虫から衣類等を守るためです。 寝室の床に使う桐のフローリングは3回のあく抜きを行ないます。そうすることで奇麗な肌に仕上げることができます。 桐は木に同じと書いて木ではなく草科になります。草ですので木の中心に穴が空いています。断面から観ると複数の気泡、空気層があるので冬でも温かいです。風呂上がりに裸足でフローリングの上に乗るととても気持ちが良く、自分自身の体温を感じます。丁度、少し硬めの畳の上に乗った感覚です。寝室とクローゼットの内部までバリアフリーで施工していきます。
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タモ材の市松貼り施工してあるのは洗面、脱衣場です。他の部屋とは違って、無垢フローリングにウレタン塗装が施してあります。塗装をしてあるので水や湿気には強い商品です。板の厚みは15mmで下地を15mm付加してバリアフリーにしています。一枚一枚が木目の柄が違いますので市松で施工していくと面白いデザインフロアーとなります。写真ではわかりにくいですが表面がウェーブに掘ってあるのでフローリングの上を歩くと気持ちが良いです。
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古民家の下屋と取付部分の柱が重要な構造となりますので根がらみベース基礎が最も重要な基礎部分となります。 屋根裏まで続いている4.5寸の太い柱は建物の周りにまわっています。その周りを下屋根(下屋)といい、外から見ると切妻の大屋根(上屋根)があります。その下に低い屋根が廻っているのが下屋になります。古民家は平屋であっても中二階(屋根裏)があります。 先に、その廻っている柱の基礎施工をしています。
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周りの基礎が終了すれば、内部の基礎工事に入ります。地面からの湿気がありますのでシートを敷いてその上から束石を置いていきます。木造住宅は湿気は大敵ですので風通しの良い環境を作ることが肝要です。最初の現場調査でも床下の風通しが良く、腐食やシロアリ被害はありませんでした。家の周りに設けてあるメッシュの網だけですが、かえって換気が良くて、95年も経っているのに?ビックリします。{木まわし}といって自然界で生えていた状態と同じように使ってあげれば年輪と同じだけの耐久性があると言われますが本当だと思います! 手前左側に写っているのが家の一番太い柱で大黒柱。その奥にある大工さんが施工している近くにある柱が大黒柱より一回り小さいのも大黒柱です。この家は「夫婦大黒」といわれる柱がありました。
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土台、大引きをまわして、その下に鋼製束で支えて3尺間隔で施工し、水平の床下構造を造っていきます。これに桧根太(60mm×45mm)を流して、床断熱材50mmを施工していきます。
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ミラネクストラムダ断熱材を施工していきます。
リフォーム前は、よく使われている安価なグラスウール断熱材が使われていました。値段も安く、施工がしやすいので建築業界の50%が使われているのが現状です。
解体時はグラスウールがペチャンコになってせんべいのような状態で出てきました。新築当時は壁内にパンパンに入っていても、高温・多湿な日本の風土には適していません。一度湿気、水分を含むとスポンジのようにもとに戻りません。戻らないと壁内に空気層ができて、ひどくなると内部結露の原因になることもあります。すると腐朽菌が発生して、カビの発生につながり、構造部材を腐らせたりします。
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それに比べてミラレクストラムダはNO1の断熱性能、熱伝導率0.022w/m・k以下の性能です。ラムダは高温多湿な環境でもほとんど変形はありませんし、発砲プラスチック断熱材ですのでNO1の防水性能0.01g/100c㎡以下の性能です。 いくら良い断熱材を使用しても施工の仕方が良くなくてはいけません。部屋側の壁にピッタリ付けることが最も重要です。空気層がないことで断熱性能は高くなります。外側は風が通って結露の心配もありません。万が一水が侵入しても断熱材は変形はありません。グラスウールより単価は高くなりますが、毎日の光熱費のコスト削減に繋がりどこかでグラスウールと同じ単価になればその後は省エネ住宅になります。断熱材が入っているだけではいけません。どのような施工がしてあるかも重要な要素です。
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既存手摺下地と東側の(写真右側)の瓦と手摺がぶつかる所の谷が銅板を全て撤去して新しく造り替えます。解体してみるとベランダの床下の軒天にも水が廻っていてシロアリ被害になっていました。
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新築とは違って、既存の建物なので隅々の納まりを調整することに時間がかかります。床下地ベースも新しく取り換えます。この合板の上に不燃の12mmのケイカル板を施工し、スカイプロムナードを施工していきます。
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壁面は30cmほど立ち上げて雨の吹上があっても水が入らないように施工します。ベランダの床と掃き出しサッシの 段差は12cm以上取ることで雨の吹上を防止します。
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スカイプロムナード工法は39年間29万棟の実績を誇ります。 シート防水や塗膜防水等の他の防水とは異なり、通常の水廻りのお手入れにて永くご利用いただけます。耐食性、耐候性に優れた鋼板を使用しておりますので耐久性には問題ありません。また日本金属防水会による安心の10年保証、30年保証体制。ほとんど漏水クレームがないことが認められ、安心していただける保証体制を整えています。 また 有機溶剤(揮発性の高い有害成分を放散するトルエン、キシレン等)を一切使用しておりませんし、健康に悪影響を及ぼす恐れのある化学物質は一切使用しておりません。家に携わる全ての方が健康でいつまでも良い関係を保つ商品です。 今まで木造住宅の広いバルコニーは雨漏りの原因になると避けられてきましたがスカイプロムナード工法なら、その心配はありません。スカイプロムナードで造ったバルコニーや屋上庭園は、大好きなガーデニング、子供の遊び場、ドックラン、天体観測、家庭菜園も思いのまま。可能性は無限大です!
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雨漏りの原因で多いのがベランダからが一番多いのではないでしょうか。 40年前はよく2階にベランダを設置することが流行りました。2階から外に出れて、洗濯物干し場に良いとされほとんどの家がそんな家づくりをしてきました。 でも実際は2Fまで洗濯物をわざわざ2階までもって干す家は少ないと思います。
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更に写真のように瓦屋根との取り合いが良くありません。ベランダの造りも変形しており、瓦屋根から落ちてきた雨水が変形した外壁にぶつかって、銅板で造った水切りもけいげん劣化で穴が空き雨漏りの原因となっています。当時は屋根瓦の谷は銅板でやることが多く、沿岸部の住宅では塩の影響で銅板が穴が空いてしまうことが多く雨漏りの原因となっています。
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手摺も鉄製ですので錆びています。中央の柱は床にビス止めなので長い間にビスが緩んだりして雨漏りの原因になることもあります。
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何年も前から雨漏りがあり、広縁の天井がめくれていました。ベランダを解体してみるとシロアリがまだ梁を食べている所でしたので、全て撤去してシロアリ防除処理を行いました。 リセット住宅の解体は建物を骨の状態まで(スケルトン解体)をするので悪い所は簡単に直すことができます。ベランダは全て解体し、栄住産業のスカイプロムナードで仕上げます。